noel1982’s diary

アラフォー独女は健康でシンプルな生活がしたい

レディ・ジョーカー再読

先日立ち寄った古本屋で発見!!

髙村薫のレディ・ジョーカー単行本!!!

うおおおおおお!!!

 

 

でかい!!分厚い!!すでに文庫版持ってる!!

けど買うよね~(*´▽`*)

というのも髙村作品は単行本と文庫本で結構改訂があって、

2倍楽しめるっていうのはすでによく知られている。

(しかも一冊100円だった…)

私もマークスの山と照柿は単・文どちらも読んでいて、

あまりの違いにびっくりした経験が。

ストーリーや設定がちょくちょく変わっているぞ!

なにより私のお気に入りの加納の性格が違うぞ!!

単行本のほうがなんかまだ青臭いというか?弱いところを

隠しきれていないというか?文庫版のほうが心の奥底で

様々思うところはありつつすべて自分の腹に収めて毅然と

義兄という立場に徹している感があるような。

なのでこの合田シリーズは一体どれが正史なのかと悩んで

しまうこともあるんだが・・・。

あ、加納というのは東京地検特捜部の検事で、主人公の

合田刑事とは大学時代からの友人にして元義兄です。

顔がよく似た(ここポイント)双子の妹と合田が離婚した

後も義兄としてなんやかんや合田を気にかけている男

なんですが、彼の心中はシリーズ通して全く描かれてない

ので、この義兄が合田を本当の所どう思っているのか、

どうしたいのかがいまいちはっきりしないところに

こっちはヤキモキしどおしですわ。

お前は何を合田に期待してるんじゃああああ!!

と何度もつっこんだのはきっと私だけじゃないはず!

そしてこのレディ・ジョーカーはその元義兄弟の間が

なんか進展するんじゃないかという期待を大いに抱かせた

作品なわけです!!

(実際は何もなかったのが次作ではっきりするんですが!!

むしろなんか疎遠になってるし・・・)

なのでずっと単行本も読みたいなぁと思っていたので、

ゲットできてうれしい!古本屋って思わぬ発掘があるから

好きですね~(しかも安いし)。

この作品のクライマックスもクリスマスの頃なので、まさに

この時期にピッタリの本との出会いはなんかうれしい!!

というわけで今はレディ・ジョーカーを読んでいる。

(ディケンズも読んでるけど)

内容は企業恐喝を主軸に様々な陰謀や策謀が絡み合う、

髙村作品十八番のだいぶ複雑なもので、じっくり読ま

ないとついていけなくなるが、やっぱりおもしろい。

そして、作品冒頭に出てくる怪文書のなかの一文、

「人間であること、政治的動物ではないこと、貧しいこと」

がどういうことなのかを考えさせられたりする。

髙村作品はフィクションだけど、リアルな世界とリンクする

部分も多く、この社会のあり様はどこか間違っていないか?

と問うている気がする。

迎える結末も勧善懲悪なわけがなく、いつものごとく

モヤモヤするが、それがさらにリアルな感じだ。

なので90年代の作品だけど今読んでも抜群に面白い!

最初の怪文書で挫折せずwぜひ読んでもらいたい作品!!

 

そうそうリアルといえば!

私、少し前に用事で日比谷に行ったんですよ!

東京に出るのは久しぶりなのでせっかくだからどっか

近くにいい所ないかな~とか思ってスマホの地図

見てたらなんと!!

警視庁が近くにあるではありませんか!!

これはもう行くしかねえ!!

だって警視庁って言ったら合田がいるところ

じゃないか!!

(いやいないけど)

目の前の桜田門っていったらこれ義兄が立ってた所

じゃないか!!

(立ってないけども)

それに警視庁の近くには地検特捜部の建物まで!!

(今は別の所に移動した模様)

しかも同じ並びに判事に転身した義兄が勤める東京高裁!!

(勤めてないけども)

休日の閑散とした霞が関を一人ニヤニヤしながら歩く

女はさぞ奇妙に映ったことだろうよ・・・。

でも満足!!霞が関なんてこうでもしなきゃたぶん一生

縁がない土地だからな!!色々妄想しながら堪能したわ!

髙村作品が好きな人はきっと同じことするよたぶん!

リヴィエラを撃ての舞台になったロンドンと

北アイルランドにも行ってみたいな~。