先日立ち寄った古本屋で発見!!
髙村薫のレディ・ジョーカー単行本!!!
うおおおおおお!!!
でかい!!分厚い!!すでに文庫版持ってる!!
けど買うよね~(*´▽`*)
というのも髙村作品は単行本と文庫本で結構改訂があって、
2倍楽しめるっていうのはすでによく知られている。
(しかも一冊100円だった…)
私もマークスの山と照柿は単・文どちらも読んでいて、
あまりの違いにびっくりした経験が。
ストーリーや設定がちょくちょく変わっているぞ!
なにより私のお気に入りの加納の性格が違うぞ!!
単行本のほうがなんかまだ青臭いというか?弱いところを
隠しきれていないというか?文庫版のほうが心の奥底で
様々思うところはありつつすべて自分の腹に収めて毅然と
義兄という立場に徹している感があるような。
なのでこの合田シリーズは一体どれが正史なのかと悩んで
しまうこともあるんだが・・・。
あ、加納というのは東京地検特捜部の検事で、主人公の
合田刑事とは大学時代からの友人にして元義兄です。
顔がよく似た(ここポイント)双子の妹と合田が離婚した
後も義兄としてなんやかんや合田を気にかけている男
なんですが、彼の心中はシリーズ通して全く描かれてない
ので、この義兄が合田を本当の所どう思っているのか、
どうしたいのかがいまいちはっきりしないところに
こっちはヤキモキしどおしですわ。
お前は何を合田に期待してるんじゃああああ!!
と何度もつっこんだのはきっと私だけじゃないはず!
そしてこのレディ・ジョーカーはその元義兄弟の間が
なんか進展するんじゃないかという期待を大いに抱かせた
作品なわけです!!
(実際は何もなかったのが次作ではっきりするんですが!!
むしろなんか疎遠になってるし・・・)
なのでずっと単行本も読みたいなぁと思っていたので、
ゲットできてうれしい!古本屋って思わぬ発掘があるから
好きですね~(しかも安いし)。
この作品のクライマックスもクリスマスの頃なので、まさに
この時期にピッタリの本との出会いはなんかうれしい!!
というわけで今はレディ・ジョーカーを読んでいる。
(ディケンズも読んでるけど)
内容は企業恐喝を主軸に様々な陰謀や策謀が絡み合う、
髙村作品十八番のだいぶ複雑なもので、じっくり読ま
ないとついていけなくなるが、やっぱりおもしろい。
そして、作品冒頭に出てくる怪文書のなかの一文、
「人間であること、政治的動物ではないこと、貧しいこと」
がどういうことなのかを考えさせられたりする。
髙村作品はフィクションだけど、リアルな世界とリンクする
部分も多く、この社会のあり様はどこか間違っていないか?
と問うている気がする。
迎える結末も勧善懲悪なわけがなく、いつものごとく
モヤモヤするが、それがさらにリアルな感じだ。
なので90年代の作品だけど今読んでも抜群に面白い!
最初の怪文書で挫折せずwぜひ読んでもらいたい作品!!
そうそうリアルといえば!
私、少し前に用事で日比谷に行ったんですよ!
東京に出るのは久しぶりなのでせっかくだからどっか
近くにいい所ないかな~とか思ってスマホの地図
見てたらなんと!!
警視庁が近くにあるではありませんか!!
これはもう行くしかねえ!!
だって警視庁って言ったら合田がいるところ
じゃないか!!
(いやいないけど)
目の前の桜田門っていったらこれ義兄が立ってた所
じゃないか!!
(立ってないけども)
それに警視庁の近くには地検特捜部の建物まで!!
(今は別の所に移動した模様)
しかも同じ並びに判事に転身した義兄が勤める東京高裁!!
(勤めてないけども)
休日の閑散とした霞が関を一人ニヤニヤしながら歩く
女はさぞ奇妙に映ったことだろうよ・・・。
でも満足!!霞が関なんてこうでもしなきゃたぶん一生
縁がない土地だからな!!色々妄想しながら堪能したわ!
髙村作品が好きな人はきっと同じことするよたぶん!
リヴィエラを撃ての舞台になったロンドンと
北アイルランドにも行ってみたいな~。