noel1982’s diary

アラフォー独女は健康でシンプルな生活がしたい

ポリーニ

悲しいニュース。

私の大好きなピアニストのポリーニが亡くなってしまった。

私は元々クラシックが好きだけど、ベートーヴェンが好き、

バッハが好き、ドビュッシーが好き、シューベルトは苦手、

みたいな感じで作曲家でしか好き嫌いを区別していなかった。

でもポリーニの存在を知って初めて、演奏者でこんなに

同じ曲でも違ったように聞こえるんだ!ということに気が

ついて衝撃を受けた。

それほど、ポリーニのピアノの音はそれまで私が何気なく

聴いてきた音とは違っていた。

私は専門家じゃないし、ピアノが弾けるわけでもないから

詳しいことも技術的なことも何もわからないが、ポリーニ

弾くピアノは鋼のような硬質さと、それ故の比類なきかっこ

よさがあって、あまりにキラキラと音がはじけるようなピアノ

が苦手な私からすると、彼の音はまさに本命ど真ん中の好み

だった。

とくに30代の演奏音源は大好きで、少しずつCDを集めてきた。

ポリーニと言えばショパンエチュード(1972)。

文句なし。神。

プレリュード(1974)もよき。

ベートーヴェンもすてきだ。

ああでもベームと共演したモーツァルトの23番(1976)も好き。

でも一番好きなのはこれ↓

 

youtu.be

 

ブラームスピアノ協奏曲2番(1976)

もう何度聴いたかわからないくらい聴きまくっている。

私の中でポリーニと言ったらこれ。

もう最初のうねるようなピアノの音で一気に引き込まれる。

しびれる。

かっこよすぎる。

なんか人の喜怒哀楽すべての感情をこの一曲にぶち込んだ

ような感じがあって、本当に好き。

ああ・・・この頃の音を生で聴いてみたかった。

まだ生まれてないよ・・・。

今はCDで音源をずっととっておけるし、動画サイトで

いつでも見れるんだけどさ、やっぱり音楽は生で聴いて

なんぼなのよ。

いくらいいスピーカーでも生で聴く楽器の音には叶わない。

あの音の響き。音の圧。

そういうのってやっぱり体感しないとなんだよね。

同じ時代には生まれているけど、ポリーニ自身けっこう来日

してくれてたはずだけど、ああ、私生まれるの遅かったわ。

70年代、せめて80年代にコンサートに行ける大人でありた

かった・・・。

 

まあなんにしてもこうやって昔の演奏がいつでも見れる

聴ける環境があるっていうだけでもありがたいけどさ。

私はこれからもずっとポリーニを聴き続けるよ。

 

ありがとうポリーニ

あなたが残してくれた音は宝物。

死んでなおきっと永遠に残り続ける。

どうぞ安らかに。